ぽめすのお話

パチンコ店バイト→メンパブ→料理人→パチンコ店店長→営業マン→お坊さんと職業を転々とした男の子のお話、基本的に仕事の裏側のお話が多め、大体深夜に更新

ぽめすとお誕生日

メンパブのお誕生日は二日あるよ

まあ日付跨いで営業するからね

一年の集大成なのでみんな気合いを入れるんだよね

この時ばっかりは主役が潰れるといけないからみんな主役の為にお酒飲んでくれる

他の店は知らん

ぽめすはお酒よわよわの雑魚なのでみんな頑張ってくれって感じ

1ヶ月前くらいから準備がある

俺はどうしても街の新人王を取りたかったので準備を頑張ったよ

まあ何するかっていうと

客呼んでもシャンパンとか絶対入れさせないで金を温存させる

もう意地でも入れない

んで当日来るか前日来るかで時間割を割り振る

ぽめすは客だけは多いので時間がかぶる場合は仲が良いか優しい客を割り振る

これはぽめすが勝手にやってるだけだけど

んで入れてもらうシャンパンを聞く

もう汚い話だけどアホほど仕入れて全然売れなかったら結構やばい

先輩がそれでオーナーからくっそシメられてた

まあそんくらい準備がいるの、大変なの

ぽめすはドンペリの白とロゼを2ダースづつお願いした

んで当日

運が良かったので時間割通り客が来てバカスカ高い酒が入ってく

ちなみにウイスキーブランデーは本気で飲めないので俺はお願いした事はない、減らないから

でもやっぱり帰らない客が出てくる

そうすると時間通り来た客が店に入れない

帰れとも言いたいけどせっかく来て貰ってシャンパン入れて貰って…流石に言えない

もうそうなると相性が良さそうな人を相席にする

それでも店に入れない人はちょっと時間ずらしてもらう

もうてんやわんや

そんな中席に行かないと怒り出す客もいる

まあシャンパン入れてやってんのに他の席で楽しそうに喋ってたらそりゃ怒るよね

もう全体の顔色見ながらヤバそうな所にいって鎮めるしかない

モグラ叩きになる、夜にマリオパーティーだ

それぞれで一杯は飲むのでもう気持ち悪いし忙しいしで死ぬかと思う

空気読んで帰る客にはなにかあとでお礼するからって言っておく、実際お礼はする

もう何本のシャンパンを床にばら撒き、トイレに捨てたかわからないくらいになって営業を終了する

時間は朝8時である、学校なんか行ってらんない

吐き気で起きて店へ行く道中で道に吐きながらなんとか店に着く

店に行くとぽめすの代わりに飲んでくれたみんなが死んでいる

まあ頑張れ

2日目はもうデッドリー状態からスタートする

昨日も来たのに今日も来る客とかもいてもう時間割は崩壊している

新規の客とか入れてしまうともう席が無くなる

飲んですごいスパンで吐くぽめす

もう地獄絵図である、地獄よりひどい

そして予定より酒が出てしまい、シャンパンが無くなった、

嬉しい事だ、俺はやりきったんだ!もう新人王だ!

と思って緊張の糸が切れかけた瞬間

店長から近くの店からありったけ借りてこいと言われた

お前もう寝てろ

メンパブはお酒の貸し借りがある、まあお互い様って事だ、

外で少しでも酔い覚ましてくるついでに酒借りてこいって事だった

やだよ

まあ行くけど

あんまり相手できなかった客をお供に連れて数件回る、持たせてごめんね、でも重いんだこれ

でも客も楽しんでドンペリ抱きしめながらついてくる

可愛いかもしれない

んで店に帰ってまた飲む

もう胃に入ったらすぐ吐くくらいの酔い方

まともに飲んでたら急性で運ばれるところだ

ちなみにぽめすは2回運ばれている

でも頑張った、二日間やりきったんだ

売り上げはもはや1日目で店長の誕生日を超えたんだ

雑誌の1面にも乗ってインタビューも受けた

頑張ったんだ

でも放置した客とかの処理で数週間大変だった。

よく性病にならなかったなと思う

そんな男が今は坊さんになって説法を説くのだ

人生何があるかわからない

ちなみにぽめすは宗教心がほぼない、ファッション坊主だ

おやすみなさい