書ける
ある蒸し暑い夜
俺は縁あって遺産相続の立ち会い人として呼ばれた邸宅でコーヒーを啜っていた
いつもはアイスコーヒーなんだけどね⭐︎
なんか歯が痛いの
遺産相続の話は夜かららしい
今の時刻は午後2時
さて、何をしようか
その時
結構大きい邸宅に闇夜を裂くような悲鳴が響き渡る
キャッ
どうした!?
申し遅れましたごめんなさい、俺の名前は田中、覚えやすいように単純な名前になった探偵だ
悲鳴を聞いて駆けつけると、メイドが口に手を当ててはわわわってしてた
俺はメイドを突き飛ばし、全治2週間の怪我をおわせ、部屋の中を見た
!!!!!!!?www
そこには冷たくなった長男の姿
長男の名前は死んでるしまあ考えたくも無い
近くには血の付着した固いバッド
と
ナイフとフォーク
と
ギザギザした置き物
と
カエルのぬいぐるみ
と
飲みかけのコーヒーとかお菓子とかパン
あとルマンド
とかいろいろあって引いた
全部に血が付いていてそれはもう
なんだろうね⭐︎
で
近くにダイイングメッセージがあった
「たすけて」
はぁ?
知らねぇよ、もう手遅れだし
俺はすぐさま知り合いの警察にスカイプで連絡し、数時間後にSWATが来た
昔五反田で飲んでいた時に知り合った知り合いだ、名前は分かりやすいように中島という
他殺ですな
へぇー
他殺らしい、俺はマッチでタバコに火をつけ答える
マッチはそこら辺に捨てた
フーとタバコをふかしながら考える
うーんとね
まず被害者は長男
と言う事は遺産相続を1番貰うんじゃないかな
うん
貰いそう
凶器が沢山あるって事は
まあ痛かったんじゃないかな
うん
痛そう
あとはなんだきっと見落としている事が…
考え込んでいると遠くから足音が聞こえる
うっせぇなバカが
あにきー、おにーちゃーん
2人の兄弟が走ってくる
一人は次男、名前は炭治郎
もう一人は妹、名前は花子だ
二人は遺体に駆け寄り、ゆすったり叩いたりしてる
ダメだよ
何してんの
流石に中島がガチギレで止めた
なにやってんだ!証拠が無くなったらどうするの!?
プンプン怒ってる
ウケる
二人は反対側の壁まで吹っ飛ばされ、頭と首を抱えて悶絶していた
俺は吸っていたタバコを二人に投げつけてやった
ただ俺には分かる
犯人は
この中にいる!
証拠は十分
ダイイングメッセージの助けてがミソっすよ
部屋は密室だったそういや
中から鍵がかかっていたそういや
つまり俺が駆けつけた時犯人はまだ部屋の中にいた
部屋には小さな窓59個
大人が通り抜ける事はできない
俺が考え込んでいると
小さな足音が聞こえてきた
どうしました!?
んだよ邪魔くせぇな
また容疑者増えるじゃん
コイツはメイド長の小林
なにやらメイドが突き飛ばされて怪我をしたので病院に送って行ったらしい
タイミング悪いなぁ
きっと前世でイノシシとか殺したんだろう
で
長男を見て泣き崩れた
泣きすぎ泣きすぎ
どうやら愛人関係だったようだ
しらねぇよ死んでるし
困った
また推理しなきゃだし、ネイル割れちゃったし
遺体を見るとひどく争った形跡があった
拳にはアザもあるしきっと犯人は結構ぶん殴られてイタイイタイしちゃったハズ
メイド長が不意に俺を見る
なんだよ
すごい睨んでくる
ああ
そうか
へー
整理しよう
部屋は密室で鍵を持ってるのは本人と掃除に来たメイド
被害者は中で死んでいてメイドが鍵を開けるまで密室
犯人はどうにかして外に出たか
中で待っていたか
そう
鍵を開けて貰うまでコーヒーでも飲んでいればいいんだ
優雅に
怪我をした頬をさすりながら
そして鍵を開けて悲鳴をあげたメイドを突き飛ばし、記憶を曖昧にする
そして知り合いのおじさんを警察として呼ぶ
次男と妹は遅れて来る
遺産は2人の物になり、俺は分け前を頂く
あとはそうだな
このメイド長か
俺たちはメイド長を静かにし
その場を去った
数日後
何やらどこかの屋敷で家事があったらしい
タバコの不始末が原因とかなんとか
恐ろしい世の中だ
さて、次の仕事も遺産相続か
俺はタバコをふかしながら現場に向かう
カッカッカ
おやすみなさい